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アフターダーク

講談社 村上 春樹・著
実家に帰ったとき親にお年玉として、図書カードを貰ったので買おうと思って保留にしていた、「アフターダーク」と「ブルータワー」を買いました。おまけに「女子大生会計士の事件簿2」もあったのでなんだか得した気分です。
本屋の会計のお兄さんが「僕もこれ読みたいんですよねえ」なんて気さくに声をかけられました。随分と手の荒れた学生さんか? それを考えると、結構年下なんだなあ、っと思いました。でも、お兄さん、本から売上カード抜くの忘れてるよ?
ついでに、君のようなつんつん頭君が村上春樹を読むなんて、活字離れを言われている割に、結構若い人たちも本を読んでいる人って多い気がします。ライトノベルとかじゃなくて。

先に「海辺のカフカ」を読むつもりだったんですが、字も大きいし読みやすそうだったので、読んじゃいました。
他にもいっぱい本が積んであるのに。
本当は「カンフーハッスル」を見にいくつもりだったのですが、近所の映画館では日本語吹き替え版しかないので。
フジテレビアナウンサーが吹き替えしているので、反感かってたりして。
どっかでやってないかな?

午前中に読んでしまいたかったのですが、眠たくなって二時間ほど寝てしまいました。ああ、時間がもったいない。
しかし、二時間で読み終わりましたが。
夕飯をつくるのも面倒だったので、ホカ弁をかってきて食べました。
本の中で、お店の鶏肉は注射とか薬漬けにされて、食べちゃいけないみたいなこと言われているのに、私ってお馬鹿さん。

村上春樹ってあまり得意じゃないんですよね。
前に読んだのは、「ノルウェイの森」「ねじまき鳥クロニクル」か。いきなりの大長編だったのがいけなかったのか?
その後の「風の歌を聴け」はどんなのだったか全然覚えてない。
「キャッチャー・インザ・ライ」もなんだかなー、だったし。
それなのに、村上春樹を読むのを止めないのは何故なのだろう?
大物作家であるっていうことはもちろんあるのだろうけれど、なんでだろう?

これっていわゆるファンタジーじゃないの? と思わず思ってしまう。
村上春樹は、ファンタジー作家じゃないのでしょうけれど、ねじまき鳥クロニクルもそうだったけど、なんらかの力を持っているみたいなところがあったけれど。
一時期はまっていた、スティーブン・キングもそう。現実の世界の話かと思いきや、そこには悪魔が関わっていたり、謎の生物が関わっていたりするんですよね。そこで結構冷めちゃったりすることがあったんで、最近は読まなくなったんですけど。

世界には表があって、裏があることは私も知っています。
けれど、その裏側を見たことはありません。なんだかわからないけれど、そこにはライトノベルのような超能力がないかどうかなんて、わからない。常識ではそうだけど、本当にないものなの? 宇宙人とか?
私はどうしてなのかわからないことがある。

この小説には「私たち」という視点があり、「私たち」がマリやその姉のエリ、他に何人かの、深夜から明け方の様子を観察が語られていきます。
「私たち」のなかには、私、つまり読者も含まれているのでしょうか? あるいは「私たち」とは宇宙人なの?
それに何の意味があるのかはわかりません。どうしてこの話が語らなければならないのか、わかりません。
けれど、登場人物たちが語る言葉、気持ちは私にも痛いほどわかります。

ずっと眠っていたい。なにもかもから逃げて、ずっと眠っていたい。夢にまどろんでいたいと思い悩むことも多々あります。明日が来て欲しくなくて、ずっと起きていようとすることもあるくらいです。
兄弟との確執だって私にもあります。口をきかなくなって、もうどれくらい経ったのだろう? こうなってしまった原因が自分にあるのかもしれない。なにもしてあげられなかったから……。
ずっとずっと人生から逃げたいと思っている。
思い出があるから、人は生きていけるとこれには書かれています。
そうなのだろうか?
私はいつも、昔のことを嫌なことしか思い出せない。そして、頭を振って振り払う。どうしていつもいつもこんな嫌なことを思い出すのだろう?
いい思い出なんてものは、今からつくっていくしかない。それも決して思い出すことはない。
いい思い出をつくっていくことが出来るから、たぶん生きていけるのだと思う。
一人じゃないから、生きていける。
けれど、私はどうしようもなく一人が好きなことがある。
他人との距離が縮まりすぎて困惑することがある。時に人が嫌いになることもある。
子供の頃は何も感じていなかった。孤独であることが辛いことなんてなかった。何故、孤独であることがいけないのかわかりませんでした。孤独がどんなことなのかもわからない。
ずっと大人になんてなりたくなかった。
だけど、今はそれが良くわかる。
時々、孤独が辛い。それなのに、他人との距離が怖いことがある。友人たちは平気なのに、家族や他人とはどうすればいいのか、わからなくなるときがある。
新しい友人が欲しいのに、距離をとってしまうので友達になることもできない。

マリとエリの二人の確執がここには描かれています。
エリはどこか知らないところへ、深い眠りの中に落ちています。
目覚めない姉を見ていられず、マリは深夜の都会で裏の世界を垣間見て、人と出会って、姉との距離を縮める決心をしたのだと思いました。
私は、とうてい縮めることなど出来るとは思えません。

本ってなんだろうと思います。以前はライトノベルばかり読んでいましたが、近頃ではその薄っぺらい世界がわかってきました。もちろん重厚な世界も存在しますが、あまりの薄っぺらさに嫌悪すら抱くときがあります。
昔読んでわからなかった本が、今ではわかるかもしれない。
本は、他人の思考ですよね。
私はその他人を貰っている。読まなくてもいいものだけれど、私は多くの人たちの思いを貰って生きているんですね。
そうして、貰ったものは確実に私の糧となっているのです。

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Comments

はじめまして。歯医者さんを探せ!のbamseと申します。TBと、私のエントリーにこちらの記事のリンクを貼らせて頂きたいと思います。宜しくお願い致します。ところで、『ブルータワー』は私が昨年読んだ本BEST1です。なので、早くこちらの感想も伺いたいです。それでは、また御邪魔させて頂きます。

Posted by: bamse | January 14, 2005 at 05:25 AM

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