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水晶とカフェ

今回はほのぼのやすらぎ特集(?)。

「水晶山脈」
KTC中央出版 たむらしげる・著
この方は絵本作家なんですね。
ロボットのランスロットのことは聞いていたのですが、見たことはありませんでした。
きっかけは、情報バラエティ番組の「王様のブランチ」。こっちでは午後の放送がないので、観てないんですが(どういう理屈か……)、その時は偶然見たんですよね。
あの番組も、本のコーナーがあるんですけど、割と一つもノンフィクション作品が多いので、ちょっと敬遠気味なんですけどね。私の趣向に合わないので。
こういうのも本との出逢い。
スタジオで、撮影した写真から絵本を造り上げていくなんて格好いい。
そして、今度の新作が、水晶の原石をパソコンに取り込んで加工した「水晶山脈」と聞いて、さっそく買うことにしました。
ただし、本屋では入手ならず。結局、Amazonに頼ることになったのでした。
まるで詩集のような作品ですね。
最初に主人公(たむらしげる本人?)が自分の部屋で、水晶の原石を見つけたところから始まるのですが、やがて主人公は近所に鉱物屋のホラルと出会って、パラレルワールドのクリスタルバレーで採掘をはじめることになるんですね。
パラレルワールドで生まれる美しい石は、現実世界の人々の夢であるとか……。

エピソードのそれぞれに、鉱物を使った物語があるのですが、それが詩のように短くてわかりやすくて、すっと入ってきます。鉱物に関する講釈も邪魔にならずに面白い。
そもそも、本が綺麗。
綺麗な本は好きです。この本は以前書いた「フェアリーテイル」のようにきらびやかで華麗だったり、派手なわけではありません。神秘的すぎることもなく、とても身近に感じることが出来ます。
後半には、パラレルワールドのガイドというのか、鉱物の名所が紹介されていて、そちらも面白く感じました。「緑柱石島」とか「アメシスト・スネイル」なんてちょっと素敵な発想ですよね。


カフェかもめ停「ささやかな魔法の物語」
ポプラ社 村山早紀・著 朝倉めぐみ・絵
ポプラ社と言えば、いまでも「オズの魔法使い」シリーズはあるのだろうか?
たしか文庫で買っていたのがポプラ社の本だったと思うのだけれど。本当は最初に大きなハードカバーの絵本を買ったのが、「オズの魔法使い」だった。
すっかり夢中になって、そうした本をずっと探すきっかけになったのだと思う。
ポプラ社の文庫だと、「オズの魔法使い」意外にも「アルセーヌ・ルパン」のシリーズも夢中になったと覚えている。
今はもう全部処分してしまったのだけれど……。
オズの魔法使いというのはすごくシリーズが続いていて、ヒロインのドロシーだけではなく、オズマ姫もいるんですよね。実は男の子だと思っていた少年が、実は女の子でしかもお姫様だったなんて、衝撃的な展開だったし。
五、六巻は出てて買っていた気がするけれど、その後でなくなったような、あるいはもっと乱暴で血肉湧き踊る活劇に興味が引かれていったのがあったのかも。

とにかく、それを考えるとポプラ社とは、十五年以上御無沙汰だったのか。

カフェというのはすっごく興味のある、不思議な空間だと思っています。
古い図書館みたいな雰囲気?
喫茶店というと、近頃はスターバックスとかドトールとか、たくさんありますが、ハリー・ポッターの著者がいついていたのは、そういうところじゃないと思う。いわゆる近代的?
私もどこか近所に常連になりたい喫茶店が欲しいのですが、なかなかそんなのはないですねえ(苦笑)。
そもそも、コーヒーも紅茶の味がわかるわけでもないし、知識もないので、そんなことおこがましい。
しかも、そうした嗜好品を飲むだけで時間は潰せない性分です。やっぱり、本を読みながらとかになっちゃいますよねえ。
でも、そうしたお店の雰囲気って憧れます。年を取ったらとか思います。もっと本が増えたら、貸本屋でもやりたいですね~。ただし、そうするには本が少なすぎるんですが……。

そんな風に憧れてしまう、カフェ・かもめ亭。
若い女主人のもとには、たくさんの常連さんたちが、かずかずの物語を携えて物語をマスターにだけ打ち明けていく、短編集のような本。ちょっぴりファンタジー。
2001年に出ているのですが、ちょっと古い感じがしますかね。
わりと現代社会が抱えている児童の問題なんかが描かれています。いじめとか、不登校とか?
そうしたエピソードの中には、ハッピーエンドではないこともあるので痛いときもある。世の中甘いだけの児童文学でもありません。
結構現実を直視するのが痛いけれど、それを救済するためのエピソードもついています。
裏話?的な、あるいはネタばれ的なエピソードもあって、単調になり気味な短編集にあって、展開もひねりが感じられますね。
もちろん、狙っているのはそこじゃないんでしょうけれど。

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