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聖者の異端書

ジャケ買い。というほど、派手な表紙じゃないのにな~。誰かと思ったら、岩崎美奈子だった~!
でも、中身はキャラクターの立ち絵しかない。残念。キャラデザの人だからなのか?

中央公論新社 内田響子・著

C☆NOVELSですね。デルフィニアで有名な。
あと、「PARTONER4」が出てました。そういえば、この本のイラストも人物画だけだったな……。なんで?
こちらは今回、大停電に見舞われた都市で起きた殺人事件。
ドロシーとセシルの二人の悶々とした関係に比重がかかってきているので、その内容は事件よりも前に重心がかかってきている感じですね。
二人にはくっついて欲しくないのですが、このままだと過ちを犯してしまい、このまま一緒にいられない。さようなら、いいお友達でいましょうね、で終わりそうな予感が……。
いけないと思うと逆に燃えるのが、ロマンスな内容の醍醐味なんですよね~。

けれど。
「懸賞で一攫千金」を目指して書かれた本書。
せっかくあたりくじに当たったので、もう書かないのかと思ったら、まだまだ続けていくらしい~。
一攫千金って、一回で終わるものかと思ってた。
名も無きお姫様が、結婚式の最中に消えた婚約者の王子さまを捜す旅に出るお話。
もっとコメディっちくで、どたばたする話かと思ったら、結構堅実な内容でした。
ちょっと残念。逆に読みやすくて、すらすらいけたけど。
おてんばなお姫様と、役に立たない見習い坊主、という構図は、近頃の黄金パターンカップル(超苦手)かと思われ冷や汗ものでしたが、姫は気が強くて感情欠如でいい性格しています。
消えてしまった婚約者に納得できなくて、周囲の反対を押し切って王子さまを捜しに行くのでした。

なにやら、その辺の王子さまを捜す動機というのが、恋愛に絡んでいないようなので、いまいちな感でしたね。
自分の身に降りかかった「婚約者が消えた」という不幸を、どうにかしようと旅に出ちゃうんですよ、結局。
時に王子さまのことを思い出すことはあっても、対して心配はしていない様な感じなんですよねえ。
まあ、もとは政略結婚だから、自分のプライドのために探しに行く、みたいな感じなのかも知れないなあ。
それとも、恋愛と結婚は結びつかないというやつなのか?
お姫様は他の男たちとも出会って、求婚めいたものもうけるのですが、結局王子さまを捜し続けるのですが、それも結局は、恋愛対象という意味ではなく、この先王子さまと一緒なら、自分はもっと変わっていける、という結論に至っちゃう。
結局、相手の存在よりも、自分が優先しちゃってるんですよね。
その辺が、この淡々としたお姫様のいいところなんですが……。

自らを感情欠如していると分析するお姫様は、幼なじみに見習い坊主と、無愛想な皮肉やの隣国の王子と旅をして、様々な不思議に巡り会い、たびたび捕らわれたりしながら、お姫様の一人称で物語は進みます。
結局は、行方不明の王子さま捜しの旅のはずなのに、お姫様の自分探しの旅で終わっちゃう。最後は禅問答みたいなことがはじまってしまって~ん。
お姫様がかなり良いキャラしているし、脇を固めるキャラたちもいい感じ。世界観も、宗教観なんかが濃くて、魔法使いはいるのに神様はいない世界ってのが興味深いのですが、ちょっと内容が薄くなっちゃってる。
一人称だから、その辺の説明ははぶいてあるので、この量でまとめられたんだろうけれど。
結局、お姫様は王子さまを愛していたのか、疑問。
矛盾しているかも知れないけど、くどくなくて好きなのも本当ですが~。

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