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冷たい校舎の時は止まる

久々に「ペルソナー!!」と叫びたくなりました(?)

※ ※ ネタバレです!! ※ ※

冷たい校舎の時は止まる 上・中・下 講談社

てっきりミステリーなのかと思いきや、そうではありませんでしたね。
かといって、ホラーでもないし? ファンタジーというわけでもない。
青春小説ですね。
懐かしいなあ、高校時代……。

でも、話の内容がただ感動させる舞台を作るためにファンタジー要素を持ち込むのは好みではないのですが、そうなったらいやだなと思いながら、上巻を読み終え、続けて中、下と。

それしても、深月が「ペルソナー!!」と叫ばないのが、腑に落ちない!?
おもいっきり、雪の女王編を思い浮かべていました。
梨香と綾瀬が被ってしょうがないんですけどー。

作中にも「ランゴリアーズ事件」という言葉が出てきますが、スティーブン・キングの作品のオマージュなんでしょうかね。密室の殺人ゲームを題材にしたミステリは多いものの、犯人捜しに各登場人物たちの回想がどんな風に関わっていくのか、割とハラハラしながら読み進めていきました。
事件とは関係ないエピソードが多いようです。てっきり、事件の学祭のそれぞれの行動が重なり合って真相が見えてくるのかなと思ったので。
青春小説としては、高校生の、思春期の悩みや、それぞれが抱えている過去が証されていき、今の自分がどうして構成されているかが語られていきます。
なんとなく自分の映った鏡に大きなひびが入ったかのような、痛みを伴います。もう高校生じゃないのに、彼らと同じ痛みを抱えている自分は、成長しているんだろうか? なんて思いながら、感情移入しまくり。

しかし、それぞれの回想にどんな意味があったのか……?
それぞれの抱えているものはわかったけれど、深月はどうして自分を支えてくれた友人たちを恐い目に遭わせなければならなかったのか?
深月と春子の確執が軸なのですが、自殺の原因を作ってしまった罪から逃れるために、八つ当たりしたってことなのかな?
自分は春子のことを好きなままでいたかったのに、鷹野たちが関わらないように仕向けたから、こうなった、と。

男性キャラたちはみんな良くできたお方ばかりですが、そうして支えていた自分たちをあんな目に遭わせた深月に対して良くああして受け入れられたなあ(苦笑)。
人間できすぎだよ。そりゃ優等生が揃っていたけれど。

実際、現実に生身の自分からしてみれば、そこまで度量のでかさを見せつけられると、読者の私が狭量な部分を突きつけられてしまった気がして、悩んじゃいますね……。
それは理想なのかも知れないけれど、あそこまでリアルに高校生たちの内面や悩みに共感していたのに、そこで大きく外れてしまったのが痛いです。

菅原榊って名前もどーなのよ? 確かに彼だけ、下の名前が出てこなかったんだよね。迂闊だったー、あれは確かにしてやられましたネ!
彼とヒロくんのエピソードは、驚いたし、あとに効いてきましたからね。

結局、私は深月のように弱くて、それでもあんなにいい友人たちに囲まれている彼女が羨ましいのかな、っと。

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